もちろん素晴らしいアルバムもあります。最近の人だとジュリアン・ラージのトリオがお気に入りです。逆に言うとまだまだ発展する可能性があるジャンルだと思います。特にジャズギター界はカート・ローゼンウィンケルの登場後、ニューヨークを中心にどんどん進化しています。有名なプレーヤーはもちろん、ジャムセッションでもびっくりするくらい上手い人がいたりするんです。55 Bar やBar Next Doorではギタリストが毎晩出演していて、質のよい音楽が作られています。
6月に行ったライブから映像をご紹介。タイトルのプリメラ・ベス( Primera Vez)はスペイン語でファーストタイムの意味。フラメンコ風の作曲に始めて挑戦したのでこの題名にしました。フラメンコ、というと真っ先に思い浮かべるのがマイルス・デイビスとギル・エバンスによる「スケッチ・オブ・スペイン」。このアルバムを知ったのは中学3年生の時。思春期の敏感な時期に出会ったこの音楽は衝撃で、まさに「何じゃこりゃ!」でした(ネタが古くてすんません〜)。それで今や懐かしきカセットテープにダビングして毎晩取り憑かれたように聞いていました。これをきっかけにマイルスにハマり、ギル・エバンスオタクへと突き進むのでした。その後、高校へ進み吹奏楽部でサックスを吹き、そこでもラベルなどのスペイン音楽に影響を受けた曲をよく演奏していました。